行政処分が違法である主張をする場合の流れ(一例)

1.処分該当性

 処分要件に該当しているかを検討

2.裁量の逸脱・濫用

 処分要件に該当しているとしても、その処分に裁量の逸脱、濫用があるか検討

3.手続きの瑕疵

 聴聞、理由提示など

4.手続きの瑕疵の重大性

 手続きの瑕疵があって、その即違法となるわけではない。

 その瑕疵の重大性を検討する。

 

 

いわゆる仮装離婚の有効性

離婚の無効原因の明文はないことが問題となる。

判例は「方便のための離婚届であっても、法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてした場合、離婚は有効である。」(最判昭和38年11月28日)と解している。

したがって、仮装離婚も法律上の婚姻関係を解消する意思の合致に基づいてしたといえ、有効である

 

民法715条 使用者責任

要件:「ある事業のために他人を使用する」者は、被用者がその「事業の執行について」「第三者に加えた損害」を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について「相当の注意をしたとき」、又は「相当の注意をしても損害が生ずべきであったとき」は、この限りではない。(民法715条)

①「ある事業のために他人を使用する」とは、使用者の実質的な指揮・監督関係があれば足りる。これは、使用者責任は他人の労働を支配することにより利益が存するから、その損害も負担するのが公平であるから(報償責任の原理)。

②「事業の執行について」とは、「広く被用者の行為の外形を捉えて客観的に観察したとき、使用者の事業の態様、規模などからそれが被用者の職務行為の範囲内に属するものと認められれば足りる。(最判昭和39年2月4日)

③「第三者に加えた損害」とは、被用者の行為が民法709条 不法行為の要件を満たすこと。

④「相当の注意をしたとき」「相当の注意をしても損害が生ずべきであったとき」とは、免責自由の主張がないこと。

 

安全配慮義務が認められなかった判例

国の安全配慮義務は、国が公務執行に当たって支配管理する人的及び物的環境から生じうべき危険の防止について、信義則上負担するものであり、国が公務員に対して負う安全配慮義務履行補助者に、同義務の内容に含まれない運転者としての通常の注意義務違反があったとしても、国の安全配慮義務違反があったとはいえない。(最判58年5月27日)

 

これに対する批判として、このような限定的な安全配慮義務の解釈は、履行を補助するものによって安全配慮義務の内容が変わってしまうことになるので、労働者の保護が具体的危険から保護されない場合が出てくるのではないかという主張がある。

安全配慮義務に直接の雇用契約は必要か

原告と被告の間に直接の雇用契約がない場合は、安全配慮義務は認められないのではないか。

 

この場合、原告たる被用者と被告たる使用者の間に、雇用契約と同視しうるような

特別な社会接触関係が認められる場合は、安全配慮義務は認められると解する。

民法415条 債務不履行 安全配慮義務

雇用契約民法623条)を結んだ使用者が、被用者に対し安全配慮義務を怠った場合、

その債務不履行を理由に損害賠償請求ができるか。

 

安全配慮義務違反とは、使用者が被用者に対して負う義務とされる。

 

そもそも、そのような義務を使用者が負うといえるか。どのような根拠規定によって義務を負うかが問題となる。

 

判例によれば、使用者は「ある法律関係に基づいて特別な社会的接触関係に入った当事者間においては、当該法律関係の付随義務として、一方が他方にその生命および健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務信義則上負っているものと解すべきである。」(最判昭和50年2月25日陸上自衛隊八戸事件)とされる。

 

以上のことから、使用者は被用者に対して安全配慮義務を負うと解する。

 

したがって、冒頭の損害賠償請求は認められる。